ブギーポップは笑わない(03/03/14)

 今回は『ブギーポップは笑わない』を初めとするブギーポップシリーズ(電撃文庫)、上遠野浩平著。『ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ』までの感想。
 最初読んだときは、主にサブキャラクター中心に話が進むのでどこか物足りない印象。でも、ストーリーの構成に工夫があって、飽きさせないと思う。ほとんど何も考えなくても娯楽性を味わえるようなライトものを好む読者には向かなそうだし、万人受けしそうな話でもないけど。文章もどこか安定してない気がするが、それはむしろ合っていると思うので、わざとだろうか? どこか理不尽というか、すべてがリアルに近いくせにぼやけたような、独特の雰囲気。この雰囲気が癖になったらやめられない。正直、自分にとっては凄く面白いとか、何度でも読み返したくなるというおもしろさじゃないが、たまにこの雰囲気や、登場人物の運命に浸ってみたい、と感じさせる。
 主にサブキャラクター中心と書いたけど、宮下藤花をはじめ、何度も出てくる人物もいるし、それぞれのエピソードの登場人物にもきちっと魅力がある。それで、どんなキャラクターが好きかというと……ブギーポップ、イインチョー、エンブリオ、九連内(だっけ?)とか……あと、私の本名に似た名前の人物が複数名いらっしゃるが、悲惨な結末を迎えたりすると複雑な心境ですな。
 アニメは見てないけど、シナリオ集を買った。どうも、原作のブギーポップの行動原則(?)と一致しない部分があるような……。ドラマ版の評判はそれなりらしいが、そっちも見ていない。『~笑わない』の再現だから、アニメほど評価に変化がないのは当然か。
 もともとは『歪曲王』が最後になる予定だったとか。既刊の中では一番好きだが、よりよいものがこれからも出るかもしれない。そんな予感を感じさせる作品である。

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  • ブギーポップは笑わない

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